JKMAXキャストに聞いてみた 超重要

祖母にJKMAXでバイトしている事を打ち明けた結果…

JKMAXでバイトしているAちゃん。

祖母が入院してしまい、病院へお見舞いに行った時に、何故かMAXの話を打ち明けたそうだ。

すると、祖母も「高収入の仕事」を頑張った時期があると話を聞かせてくれる。





Aちゃんの祖母は、父を戦争で失い、母と五人姉妹の極貧生活から抜け出したい一心で高校進学は諦め「いい給料が貰える」仕事だけを必死に探し続けました。「いい給料」には、それなりの労働が課せられることなど、まだ思い及ぶ年齢ではありませんでした。

「いい給料」を貰える仕事として見つけたのがバスの車掌です。バスの車掌は「発車オーライ」の掛け声とともに車内で切符を切り、乗客に停留所名を告げながら運転手に「停車」「発車」の合図を送ります。

地方都市であったため、路線は全て狭い未舗装の道路で、他の車との離合が困難な場所では、道幅の広い所までバックをしなければなりませんでした。車掌は素早くバスを降りて後方へ走り、笛を吹いて誘導をするのですが、舞い上がる砂埃に悩まされました。

砂利道をボッカンボッカン走る旧式のボンネットバスは毎日のようにパンクをするため、タイヤ交換は運転手と手分けしての作業です。鉄製の大きなジャッキをバスの下に据えて車体を浮かせ、タイヤのナットを外す。中学を卒業したばかりである15歳の女の子にはかなり厳しい重労働でした。

常務終了後も車掌にはバスの清掃が義務付けられています。薄暗い車庫で泥まみれのバスの床を雑巾で拭い、窓ガラスの外側は小さな梯子を何度も昇降して磨き上げます。

かなりの時間と労力を要する清掃作業は業務時間とは認められず、今でいうサービス残業です。これが入社前に聞いていた「いい給料」の実態でした。

バスの車掌として働き始めて2年が過ぎた頃、急激な観光ブームが到来し、車掌からバスガイドへと転身することになりました。「発車オーライ」から「皆様、あちらに見えますのは…」のバスガイドになったのです。

新しい仕事にも慣れてきたある日、担当する団体客名を記したステッカーを目にした瞬間、思わず胸がズキンと痛むのを覚えました。ステッカーには「S高等学校修学旅行ご一行様」と書かれていたのです。

S高等学校は、中学で同級だった仲間のほとんどが進学した高校で、かつての友がかなり在学しています。歳月から考えても、乗客はまさしく彼女たちであるのが分かりました。

何という皮肉な巡り合わせかと嘆きながらも、現実には逆らえないとの思いから、制服にはいつもより丁寧にアイロンを当て、特にガイドの象徴である白い襟布にはしっかり糊付けをして業務に就きました。

バスに乗り込んできた同級生たちのセーラー服姿は何とも眩しく、唇を噛み締めます。しかし彼女たちはガイド姿に歓声をあげて近寄り「制服が似合う」「大人っぽくなった」「カッコイイ」など口々に屈託の無い声をあげ、異様な雰囲気のままバスは走り出しました。

「皆様おはようございまあす。本日ガイドを務めます私は…」

努めて平静を装いましたが、後部座席の同級生たちは腰を浮かせ、興味津々の視線を送っていました。オープニングで披露するカラオケの18番、織井茂子の『君の名は』を歌いましたが、この日ばかりは声が上ずっているのが分かりました。

やがて目的地へ着き、生徒達が三々五々バスを降りてしまうと、初老の男性教師が柔和な笑顔で話しかけてきました。

「あなたは中学時代に生徒達と同級生だったそうですね。あの子たちはまだまだ子どものままですが、あなたはすっかり自立した社会人になっておいでで、とても生徒達と同年齢とは思えません。今日、あなたのバスに乗り合わせたことは、生徒達には何よりも良い勉強で、本当の意味での修学旅行になりました」

そう言って両手で私の手を包むように握り締めました。柔らかで温かなその感触は、折に触れ追い求めている亡き父を偲ばせたことから、訴えるような口調で答えました。

「私は皆のようにセーラー服を着て高校生になりたかったです。普通に生きたかったです」

彼は頭を小さく振り、諭すように言いました。

「あなたはセーラー服よりも、その制服が似合うと思いますよ。普通に生きている子たちには負けたくないという凛々しさが漲っています」

その声は慰めではなく、心からの言葉のように思えました。

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