JKビジネスニュース 桑田のお気に入り記事 派遣型リフレアルバイト

現役地下アイドルが派遣型リフレでバイトしなきゃいけない理由


編集注:この記事は2020年4月にひなのさん(当時の源氏名はひかるさん)が書いてくれました。緊急事態宣言の自粛中、ステイホームが叫ばれていたあの時期です。「コロナで家から出れなくて大変だから記事を書いてくれたら文字数×10円でラインペイ送ります」と当時在籍していた各キャストに伝えた結果、最も気合いの入った記事を書いてくれたのがTwitterを全く更新しないひかるさんでした。



初めまして。ひかる(ひなの)です。

普段は地下アイドルしています。地下アイドルは誰でもなれますので、自分ではまだまだアイドルと思っていません。

アイドルになろうと思ったキッカケは、乃木坂46の与田祐希ちゃんが好きだからです。去年の夏ごろ、与田ちゃんみたいになりたいという思いが強くなり、ネットでアイドルになるためにはどうしたらいいのだろうと調べて、今の事務所に入りました。

事務所に入るための面接はすぐ終わって、すぐ入れるよ、すぐアイドルになれるよ、と言われて拍子抜けしたことを覚えています。具体的な説明はなくて、とにかく現場で場数を踏んで、練習して、言われたことだけをやってステージに立って慣れろとお話がありました。

書いていて思い出したのですが、JKMAXの面接もそんな感じで、すぐに合格になり接客に慣れてくださいという説明を受けたままです。今の接客が正しいのか間違っているのか、分からないので至らない所がたくさんあると思いますが、お会いするご機会をいただけたらご指導してください。

話を地下アイドルに戻します。

事務所からは「ステージに立ってアイドルに慣れろ」と指導を受けていますが、ステージとは自分たちのオリジナル曲を歌ったり踊ったりするライブ会場のことです。ライブ会場は、都内なら池袋、新宿、秋葉原などにあります。私が所属するグループの単独ライブではなく、他のアイドルグループもいっぱい参加しているライブに出演させて頂いています。

ライブはお客さんと一体になることが楽しいです。特に好きなのがコールです。「タイガー ファイヤー 」みたいにお客さんがステージに向かって合いの手する場面をみたことあるかた、あるいは実際にやったことあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。あのコールは、ステージから見て聞いたりすると、凄く高揚感があります。演者側でしか見えない世界なので、そのような経験をさせて頂いているのはありがたく感じます。

地下アイドル歴は、4月で半年くらいになりました。今まで何公演もライブをさせて頂きましたが、成功談は、物販でお客さんたちに「楽しかったよ」って言われたり、練習したことを「頑張ったね。上手くなったね」みたいに褒められたことです。失敗談は、踊ってる時に歌詞を忘れたことです。

地下アイドルをやってきて覚えている大きな事件は、中心メンバーが突然辞めたことです。表向きは「家庭の事情」と発表されましたが、実際は事務所とのトラブルでした。

私も、事務所とのトラブルとまでは言いませんが、方向性の違いに悩み、地下アイドルを辞めたいと思うことはしょっちゅうあります。方向性の違いとは、私は売れなくて良いから乃木坂のような王道のアイドルを貫きたいと思っています。でも事務所は、事務所にとって利益につながりやすいグラビア系などにもシフトし始めて、そういうこともあって辞めたいと今は思う気持ちが強いのですが、ライブに出るとライブが楽しくて、やっぱり続けたいなの気持ちが勝ちます。

ライブは沢山出ていますが、ライブに出たからと言ってライブ自体のお給料は1円も発生しません。お給料は物販のみです。物販のバックは4割なので、チェキ1枚1000円だから1枚400円です。凄く人気の地下アイドルや、凄く太いファンの人がついている間だと、チェキだけでも生活できるかもしれませんが、99%の地下アイドルは物販だけで生活が出来ません。つまり、地下アイドル1本で生活することはできないんです。

私たち地下アイドルは、深夜のファミレスや居酒屋でバイトして生活をしています。事務所やファンのかたには内緒で(知っていて黙認しているのかもしれませんが)、キャバクラや風俗、そして私のようにリフレでバイトしている女の子もいます。そうでもしないと生活や美容などへの投資が出来ません。

そして今は、大好きだったライブがコロナの影響で全くできません。そのため、他のメンバーはSNSを頑張ったり、ライブ配信したりしています。私は、自分で自分をPRしたり発信することが苦手で好きではありません。アイドルやるんだったらそういうこともしなきゃいけないというのは分かっているのですが、やりたくないなっていう気持ちの方が強いです。JKMAXのTwitterも殆ど更新していないので、今日も店員さんに怒られてしまいました。

SNSでの集客は大事と分かっていますが、私はどちらかというとビラ配りのほうが好きです。ビラ配りは主に、新宿や秋葉原で行います。少し前に、池袋駅の前でもしました。ビラ配りをしていると、受け取ってくれる人もいますし受け取りたくない人もいます。受け取ってくれる人は、アイドルに興味があって優しい人です。立ち止まってお話をしてくれると、私は自分のグループのことやライブがあることを伝えています。気をつけていることは、相手の目を見てしっかり話すことです。

ビラ配りでの成功体験は、ご新規のファンが来てくれた時に、私がサインをして配ったビラを物販の時に見せてくれたことです。そのかたにはどこでビラを配ってどんな話をしたかは忘れていたのですが、ビラを配って良かったなと思いました。地下アイドル活動を続けられているのは、こうした小さな成功体験や小さな嬉しいことの積み重ねがあるからです。それこそアイドルフェスに立つとか派手で大きな大成功!のような経験はまだありませんが、小さな積み重ねを継続していくことが今は地道で大事なことなのかなと考えています。

秋葉原でビラを配っていた時、ビラを受け取ってくれた人に言われた印象深いことがありました。

「君たちはアイドルって言ってるけど、コンカフェ店員やメイドとはどう違うの?」

そう問われた時、私はうーんと考えながら秋葉原の路上を見渡します。私たち地下アイドルと変わらないような可愛らしい女の子たちが、可愛らしいメイド服やコンカフェに合った制服を着て、笑顔でビラを配っていたりパネルを振っていたりしています。そういった子たちと私たち地下アイドルは何が違うのでしょう。

私は

「ステージに立っている私と、物販に立っている私は違う姿だからその違いを見て欲しい」

と答えました。答えになっているのか分かりませんが、地下アイドルとはいえ、ステージに立っている時は普段の自分とは全く違う私です。けど、物販にいるときや、こうしてビラを配っている時の私は、アイドルというよりは等身大の普通のありのままの自分でいます。その差をどちらも楽しめるのが、地下アイドルの魅力ではないかと思っています。

メイドさんやコンカフェの店員さんも、お仕事をしているときはその役割を演じていると思いますが、その役割がOFFになった状態のありのままの彼女たちと接することは出来ません。それが出来るのが地下アイドルです。

そして、その時は答えられませんでしたが、地下アイドルには成長のストーリーがあります。そのストーリーをファンの皆様と一緒に共有して歩んでいけることが地下アイドルの強みです。メイド喫茶やコンセプトカフェ、私が今お世話になっているJKMAXにもそういったストーリーはあります。でも地下アイドルには地下アイドルにしかない大きなストーリーがあります。例えばメイド喫茶ならその店舗内でのストーリーしかありません。でも地下アイドルにはこれから先どうなるか分からない大きなストーリーがあり可能性があります。

私たちのグループがその後どうなるかは分かりません。何かのキッカケで急に有名になるかも分からないですし、消滅してしまうかもしれません。メンバーや私が脱退するかもしれません。何か事件が起きるかもしれません。でも大きなストーリーや夢がある以上、私たちはそれに向かって頑張りますし、その頑張りを応援してくれて一緒に夢に向かって共に歩んでくださるのがファンの皆様です。もし私たちの姿を見て一緒に頑張りたいと思ってくださるのでしたら嬉しいので1度ステージを見に来てくださいませんか?と、秋葉原の路上でその質問をくれた方には伝えたかったです。



今は地下アイドルを辞めたい気持ちの方が強いです。コロナの自粛で「このままグループの活動が終わってしまうんじゃないか」と気が滅入っていたり、ライブも無く、イベントも無く、皆で集まることも出来ず、ただただ苦手なネットでのPRをし続けなければならないのは、私にとって苦痛です。いつになったらまたステージに立ってアイドル活動できるんだろうとふさぎこみます。例えが悪いけど、これが謹慎みたいに「あと〇ヶ月活動禁止!」と決まっているのなら良いですが、コロナはいつまで私たちを縛りつけるのか分かりません。

辞めようか続けようか毎日考えながら家で引きこもって生きていますが、昨日は地下アイドルをしていて楽しかった思い出をカメラロールを見て振り返っていました。地下アイドルの活動を続けていて楽しかったことや、やりがいは、やっぱりお客様からの「ライブ楽しかったよ」という言葉です。そして同期のメンバーとは仲が良いので、その子と一緒にレッスンを受けたり、ライブに向けてチームワークについてなど打合せをしたり練習したりするのは楽しいです。私は学生時代に帰宅部だったのですが、もし部活やサークルをしていたらこんな感じなのかなって思いました。地下アイドルの活動を通じて、青春を感じる瞬間はあります。ファンの皆様も好きなアイドルを一生懸命応援しているとそれが青春、今が青春と感じることがあるのではないでしょうか。そんな青春をお互いが呼び起こし合える関係になりたいですね。

逆に今、気になっていて辞めようかなと思っていることについて。まず、私も含めてですが私のグループは積極性があまりありません。例えばビラ配りでも、あまり積極的にビラ配りに行かなかったり、人通りが多い所をわざと避けたりして、とりあえずビラを配りましたという報告をするためだけに出来るだけサボったり目立たないようにビラを配って時間が経つのを待ったりしているようなメンバーがいます。アイドルとしての向上心があるとは言い難いです。

メンバーの方向性もバラバラで、本業のアイドル活動よりも自分が好きな演劇活動に力を入れているメンバーも居ます。私や、私の同期のメンバーは、アイドル1本で頑張りたいし、このグループで地上に上がりたいと思っていますが、先輩メンバーはこのグループを踏み台としか思っていない節がありますし、リーダーや仕切ってくれる人も今は居ない状態です。かろうじて同期の子が今の所リーダーっぽい役割で私はその子を支えるサブリーダー的な役割です。残された時間が長いわけではないので、焦りはあります。

事務所のプロデューサーさんや社長さんの良い所は、さっきも言ったようにグループで仕切り役やリーダーが居ないので、指示を出してくれたりスケジュールをまとめてくれたりするのは助かっています。2人に言われることは「地上に出るためには、もっと自分磨きをしてダンス歌唱もレベルアップさせること。そうすれば大きなアイドルフェスにも出れて、そういう所で経験を積めれば地上に出れる」ということです。でも私たちは圧倒的に練習量が足りてないし、チームの団結力もありません。

私たちのグループのファンの年齢層は、40代50代が主です。コロナがやばくなる直前にあった最後のライブで、自分の物販なのに、他のメンバーの良くない所を何人かのファンから同じようなダメだしされました。「〇〇ちゃんは、歌が練習できてないしダンスが下手」と言われます。言われているメンバーは、結構先輩が多いです。

正直、その先輩メンバーたちには尊敬できるところがありません。自我が出過ぎていて、全然チームワークを大事にしてないです。そんなに自分の好きなようにやりたいならソロでやったほうがいいんじゃないかと私は思います。自我が出過ぎているとはどういうことか。例えば、私の同期と新人は、ダンスのふりを細かく覚えるけど、ダンスが上手い先輩たちはクセがでてきちゃって、私たちが「こう教わったんですけど」って言っても「違う、私はこうだから」ってダンスの振り付けを自己流でやっちゃいます。私たちも仕方なく合わせるしかありません。「ファンの皆さんから歌やダンスについての指摘がありましたよ」と言いたいけど言える相手ではないので言えません。

そんな先輩たちについて、社長やプロデューサーは見て見ぬふりをしています。言うとチームワークがバラバラになっちゃいますし、先輩メンバーたちは人気なのでもし機嫌を損ねて辞めるとかなったらグループ存続できません。先輩たちも自分たちの才能でグループを支えているから自分たちに従ってほしい気持ちが出ている感があります。

プロデューサーは、アイドルフェスに出るために今年しかチャンスが無いって気合いは入ってるんですけど、コロナの影響で足止めされている状態です。私たちには、これまで以上にSNSを頑張る事と、テレビ電話での仕事(30分5000円くらい?まだメニュー作成中です)を告知するよう指示がありました。

自粛中にするべきことは、私も配信をはじめたほうがいいのかなって思いますし苦手なSNSの更新ももっと頑張らなきゃなって思います。私は個人じゃなくてグループ名を売りたいので、グループの魅力を伝えて、配信します。個人でのテレビ電話は、会えてない期間は何をして過ごしていたのかとか、取り留めのない雑談をすると思います。個人でのテレビ電話は完全予約制で、知っている顔なじみのファンのかたしか来てくれないと思いますので、そういった個人個人のお話になるのかなって思います。

色々書いて気持ちを整理させて頂いたのですが、グループとしての目標がある一方で、辞めたいなという気持ちがやっぱり大きいです。矛盾しているのですが、頑張りたいという気持ちと辞めたいという気持ちを常に両方同じくらいの気持ちで持ち続けてバランスを保っている感じです。同期の子も辞めたいと話してましたし、先輩方もソロでやりたかったり、演劇でやりたかったり、と理由は何であれ辞めたいと思っています。

私が辞めたくても辞めれない理由は、プライベートでファンと怪しい感じになってしまったからです。と言っても、街中でばったり偶然ファンの人と会ってしまって、立ち話していただけなのですけど。それを誰かに写真撮られて事務所に送られて「ファンとプライベートで接するのは契約違反。違約金払うか事務所が気が済むまでアイドルを続けるか」と強くお叱りを受け「事務所が解雇するまではアイドル活動を続けます」のような念書を書かされてしまい、辞めたくても辞めれない状態になってしまいました。でも、強制的にアイドルをやらされているわけではなく、辞めたいながらも自分がやりたくてやっているこの地下アイドルなので、その念書があるからというわけでなく自分が納得できるまで続けてみようと思っています。

全然まとまっていないし、気持ちがブレブレで矛盾だらけだったかもしれませんが、今の私のありのままのリアルな気持ちがこの文章です。多くの地下アイドルは、こうした矛盾だらけでふわふわした気持ちを抱えたまま、活動を続けていると思います。

最後にこれからどうしていきたいかについて。地下アイドルを続けて地上に出たいというのは、私が地下アイドルを志した当初の夢なので簡単には諦めたくないけど、無理なのかなとも半年やってみて思い始めました。アイドルを辞めたら普通に働かなきゃとは思っているけど、今はコロナのせいもあってどこも求人は募集していないって聞きます。

先日19歳になってしまったので、大学や専門行ってないなら会社員とかやらなきゃいけないし、せめて普通にバイトしてフリーターみたいなことしなきゃいけません。でも私は今、JKMAXでしかバイトしていませんし、リフレで自由なシフトでゆるく働けるのはありがたさがあるけど、焦りもあります。私は、歌うことが好きだけど、それを職にできるとは思ってないので、将来は事務作業とかして生きていくのかなと思ってます。すぐに辞めてしまったのですが高校を卒業してから2ヶ月くらいOL経験があるので、そういう仕事をなんとなくするのかなって。

MAXを離れていたのは、アイドル活動が忙しくて貯金もある程度貯まったからです。私は実家暮らしだから生活はできますので、貯金切り崩しての生活をしていました。結局、コロナの影響で今は活動ができなくなり金銭面でもきつくなってしまったので戻ってきちゃいましたが。

コロナの影響でアイドル活動が出来なくなり、貯金も無くなってきたから何かバイトしようと思っていましたが、MAXの経験があったのでリフレをするとは決めていました。もう一度MAXでお世話になるか、他のお店にするか迷ったのですが、他のグループの仲良いメンバーから他リフレ店の話を聞いて、やっぱり給料が1番良いのはJKMAXだしお客様の民度もJKMAXがいいなと思い、もう一度MAXへ連絡しました。

これからどうしていきたいかなのですが、アイドル活動をするにしてもMAXでバイトをするにしても、もっと美意識を上げていきたいと思っています。顔はもう変えれないのであきらめてますが、体型は自分の努力で変えられます。今まで自分に興味がなさすぎて体型も意識したことなかったのですが、もっと痩せたいんです。高校1年生から今までずっと太りすぎたことも痩せすぎたこともなく、ずっと今の体型でした。もっとスタイル良くなりたいと思って、たまに筋トレ、腹筋とかストレッチとか夜中には食べないとかを意識しています。でも本当にそれくらいしかしていないので、どうなんだろうともやもやはしますけど。

今回、こうした記事を書かせて頂くことができて、普段話すことがなかったので自分で話してて、自分でこう思ってるんだとか浮き彫りになったりして、良かったと思います。地下アイドルでもJKMAXでも、自分に会えたお客様一人一人が、会えて良かったなと思ってもらえるよう、これから自分に磨きをかけて頑張りたいです。

いつまでJKMAXに居られるかは分かりませんが、居る以上は来ていただいたお客様に「楽しかったよ」と思って頂くために一生懸命頑張りますので応援よろしくお願いします!

-JKビジネスニュース, 桑田のお気に入り記事, 派遣型リフレアルバイト
-,